美術館に訪れて、展示物をゆっくり眺める時間は、貴重な時間といえる。一見して「なにを表現しているのかわからない」という作品を目にすることも多いが、芸術作品は、作家の想いやきめ細かい技法が丁寧に組み込まれており、作家の想いを汲み取りながら感性を鍛えることも可能である。

また、多彩な色使いや表現も大きく異なるため、新しいアイディアのヒントにも繋がるかもしれない。そこで、私のおすすめする美術館をご紹介。美術館巡りは、一日をゆっくり使える趣味の1つである。現在、趣味を探している人は是非視野に入れてみてほしい。

落ち着いた趣味として考えた美術館巡り

国立西洋美術館

国立西洋美術館は名前の通り西洋美術作品をメインに取りいれており、絵画、版画彫刻、素描(デッサン)に至るまでおよそ6000点を所蔵。

また、展覧とは別に西洋美術に関する資料の収集、調査研究、保存・修復、教育、出版などを行い、日々の美術作品の造詣を深められるよう尽力している。

専門家を招いて研究会を開催することもあり、2019年度は美術史研究会冬季「ピカソとバルセロナ」、「ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」が実施された。

すみだ北斎美術館

すみだ北斎美術館は、日本の代表的な浮世絵師「葛飾北斎」を中心に作品が展示されている。すみだ生まれの葛飾北斎が生涯を全うするまでに残した数多くの作品を展示。

葛飾北斎を詳しく知りたい方向けに図書館も併設され、北斎が作品に込めた想いや作品を手掛けるまでの経緯など、北斎に関連する多くの情報を無料で得られる。

「冨嶽三十六景」(ふがくさんじゅうろっけい)は全46図から構成され葛飾北斎の代表作品である。教科書にも載せられているほど有名な作品である。さらに、「富嶽三十六景 凱風快晴」(ふがくさんじゅうろっけい がいふうかいせい)では、通称「赤富士」といわれる富士山の赤く染まる姿を見事に表現している。

「両国駅」から歩いて5分で到着でき、バスの利用も可能。「すみだ北斎美術館前」でおりてすぐに現地にアクセスできる。

松涛美術館

渋谷区松涛は、1981年(昭和56)に開館。哲学的建築家と評される「白井晟一」の設計により完成した美術館となっている。また、「すべての区民が気楽に楽しみ、憩いの場となるように」という想いが込められており、外観や内装が魅力的な建物となるよう工夫を施している。

1階ロビーには、無料で利用可能なロッカーを設けているため、荷物はそこで預けられる。観光客にもおすすめしたい美術館である。

JR・東急電鉄・東京メトロ線を利用して「渋谷駅」から歩いて15分でアクセス可能。ハチ公バスや東急バス。京王バス、都営バスを利用して2~5分でアクセスできる。駐車スペースは用意されていないため、車を利用する際は注意されたい。

センスを養うのも仕事につながると考えている。

私にとって美術館は、感性を豊かにする施設だと考えている。作品を通して作家の意図を読み取り、新しい価値に気付くことも可能である。

展示物をみながら、仕事で使えるユニークなアイディアが閃くことも多い。さらに、作家の表現力を注視していき、営業としてクライアントとの円滑なコミュニケーションに繋げられると考えている。