バルデナフィルとはどんなED治療薬？
バルデナフィルとは、バイエル薬品というドイツの製薬会社が開発したED治療薬だ。
詳しくは「PDE5阻害薬」といって、酵素の一種「ホスホジエステラーゼ（PDE5）」を阻害することで、男性の勃起不全の改善を目指す薬である。
男性の勃起は、性的刺激を感じた脳が陰茎海綿体に信号を送って生じる現象だ。
脳の信号により一酸化窒素が産出され、「cGMP」という成分が血管内で増加すると、海綿体が充血し陰茎が固くなる。
しかしEDになると、PDE5がcGMPを分解し、勃起を阻害してしまうのだ。
バルデナフィルによってPDE5を抑え、cGMPの血管内の蓄積性を高めることで、スムーズな勃起を促すという仕組みである。
なお、バルデナフィルとは成分名であり、一般的には「レビトラ」という商品名で知られている。
レビトラはバイエル薬品の商標登録であり、同社からはバルデナフィルを有効成分とするレビトラ錠が販売されていた。
また、レビトラ錠と同じ有効成分を持つジェネリック医薬品もある。
レビトラ錠自体はすでに販売されていない。
バイエル薬品が2021年10月に販売中止を発表したからだ。
したがって、現在日本国内で正規のレビトラ錠を処方する医療機関はない。
なお、販売停止はドイツ国内での生産や入荷が不透明になり、安定供給が難しくなったからだそうだ。
薬に問題があったために販売中止されたわけではないので、その点は安心していただきたい。
というわけで、本家が販売を中止した以上、現在バルデナフィルを有効成分とするED治療薬を手に入れるなら、レビトラジェネリックを選ぶことになる。
厚生労働省が認可する正規のジェネリック医薬品があるから、利用したい人はそちらを選んでもらいたい。
バルデナフィル服用時の注意
バルデナフィルには血管拡張作用があるため、目の充血、顔のほてり、頭痛や鼻づまりなどの副作用に注意したい。
通常これらの副作用に大きな問題はないが、アルコールと併用すると効果が大きくなりすぎて副作用の症状もひどくなることがある。
アルコールとの併用は禁忌ではないものの、お酒の弱い人は注意した方がよいだろう。
また、服用時にはなるべく空腹でありたい。
軽い食事程度なら問題ないが、脂っこいハイカロリーの食事の後に服用するとバルデナフィルの持つ効果が最大限発揮されないことがあるため、できれば食前に服用しよう。
バルデナフィルの非正規品に注意
先述したように、レビトラ錠はすでに販売が中止されている。
したがって、正規品であっても国内で流通するレビトラ錠はすでに使用期限切れである。
よって、選択肢はレビトラジェネリックのみとなる。
レビトラジェネリックを選ぶときは、正規品であることに注意したい。
厚生労働省が認可していない非正規品の場合、服用して何か問題が起こっても誰も補償してくれないからだ。
