求人誌を閲覧しながら、業界ごとの求める人材を把握しておくのが私の習慣になりつつある。そこで、よく目にする「未経験者歓迎」の文字である。
仕事の経験をもっておらずとも就職できる可能性があることから、大変魅力的なフレーズなのだが、企業の本音をいえば「経験者」が欲しいものである。私の考えでは、未経験の業界は、「営業職」をおすすめする。
今回は、未経験者が営業職へ就くメリットや、私の観点からおすすめの業界を紹介していく。
営業職で世界を広げる
総務・人事・労務などさまざまな部門があるなかで、なぜ未経験者には営業職が適しているのかというと、営業職は「常に業界を研究し続ける」必要がある。
例えば、アパレル業界から、IT業界への転職したとしよう。アパレルとIT業界は、業務内容が一致しないため、入社して勉強の日々が続くだろう。また、企業目線において、入社して間もない新人に勤怠管理や企業の運営を任せるといった役割の大きい部門は不安になるもの。
そこで、比較的業界を学びつつ業務に着手しやすい営業職が良いのである。さらに、転職者目線においても、(人によるが)すぐに責任を伴う業務は負担を強いるため、ある程度めどが立つまでは、就職した業界を学びたいはずである。
こうした双方のメリットを考慮すると、最初は営業職へ配属を希望するほうが良いのである。加えて、さまざまな業界を知ることによって、もし転職をすることになった場合でも、営業職はさまざまな企業と接するため、自身に適した業界を選びやすいのである。
未経験におすすめする業界
未経験で入社する人は、「前職を経験したもの」、「完全に未経験者」の2つに大別される。相性はあるもの、未経験で入社した後、努力次第でキャリアアップを期待できる。
Webマーケティング業界
未経験での転職では、法人(人扱いの組織)かつ、無形商材が良いといわれている。Webマーケティング業界では、ネットワークを介してサービスがやり取りされる。オンラインショップが良い例だろう。
さらに、情報機器を扱いながら数多くの情報を入手しやすいため、未経験にはおすすめの業界である。
保険業界
保険業界も、Webマーケティング業界と同様、無形商材である。保険サービスの説明に接客スキルを求められるが、対人間のやり取りを学べるチャンスになり、顧客のニーズを直接耳にできるため、保険業界もおすすめしたい。
笑顔を忘れずに
営業職では「企業の顔」を背負っていることを常に意識して行動しよう。顧客とのやり取りでうっかり怪訝な態度をとると、以降はその顧客とのビジネスに発展しづらいものだ。
また、営業マンがうつむいていると、顧客だけでなくオフィスで働く仲間も不安になってしまうものだ。営業職に就いた後は、絶えず笑顔を忘れないでほしい。