営業職は、成果が具体的な数値で現れると非常にやりがい魅力を感じる。
また、企業が商材を売り出すには顧客との接触が必要であるため、営業部門がなければ企業の運営も成り立たない。企業にとっては必要不可欠な職業ともいえる。
営業職は、顧客との契約を繋げるという観点だけでみれば非常にシンプルな業務といえる。しかし、それは大間違いだ。今回は、私が営業職をはじめた頃の気持ちに触れながら営業職についてお話しようと思う。
自分を成長できる仕事
営業の魅力はなんといっても、成果が目に見える形で現れるため、努力して成果をだすぶん、やりがいも感じやすい職業である。
顧客とのやり取りを通じて、電話でアポイントメントを取り、直接商談できるよう相手に働きかける仕事である。そして、前もって準備したデータを基に、ヒアリング、交渉力、プレゼン力など、さまざまなスキルを駆使しながら、顧客との契約に結び付ける。
とはいえ、成果が形となって現れるまでが非常に努力を要する職業ともいえる。営業マンは、常に顧客の分析が求められ、ニーズを満たなければならない。しかし、そこにたどり着くためには、ニーズの分析や顧客の理解、ひいては商談に応じるクライアントの性格も理解する必要がある。
営業職についてまだ数カ月頃の私は、営業職がシンプルかつ簡単な職業だと思っていた。しかし、電話でアポイントメントを取る際に、「大変申し訳ございませんが」と電話の時点で断れることも珍しくなく、すぐに挫折経験を味わった。もちろん、事前に話し方の勉強なり、クライアントニーズを分析する勉強を怠ったわけではない。
アポイントメントでさえうまくかない私は、もう仕事を辞めようとさえ考えるほどだった。当時の上司に悩みを相談したところ、「目の前の人と接しろ」という助言を頂いた経験がある。シンプルな助言であるが、その言葉が私に気づきを与えてくれた。
営業に携わる多くのビジネスマンは、テクニックやノウハウを駆使しつつ、顧客の契約に結び付けようとする。しかし、それはクライアントを理解しているといえるだろうか。自分の意見を押し付けているだけに過ぎないのでないだろうか。
そうやってクライアント中心に業務を進めていくうちに、だんだんアポイントメントを取れたことは、もちろん、契約に結び付くことにも繋がった。営業職は、「泥臭い職業」ともいえるが、人間として成長できる魅力的な職業である。
営業職は人生の糧になる
営業にも次第に慣れてくると、将来的な余裕もでてくる。さまざまな趣味をはじめたり、人脈を広げることも可能である。
営業をはじめたての頃は社内の規則を覚えることやクライアントとのやり取りで心に負担をかけることもあるだろう。しかし、人生という長期的視点で考えたとき、営業が人生の糧になっていることに注目したい。