なかなか指示を理解してくれない部下
今の仕事である程度経験を積んで部下を束ねる立場になったことがある人、またはこれからなっていく人にはこの記事をぜひ読んでほしい。
なかなか自分の思う通りに動いてくれない部下に出会ったことはあるだろうか。
私はマネージャーのような立場になってから、何度かそういった経験をしてきた。
こっちが伝えたことの意図を汲み取らずに仕事を進めてしまうのだ。
なぜ分かってもらえないのかと、ストレスに感じることも多々あった。
同じような経験をしてきた人には少なからず共感してもらえるかと思う。
しかし、そのことを尊敬する上司に相談すると、自分の伝え方がどうなのか考えたことはあるかと聞かれた。
考えてみると、自分の言い方にも改善の余地があることに気付かされた。
同じような失敗をしてほしくないから、そのことについてここで共有していくことにする。
大雑把な伝え方では混乱を招く
まず大前提として、雑で曖昧な表現は部下たちの混乱を招くということだ。
これは当たり前のことで誰でも分かっていると言いたいところなんだが、意外とできていないことなのだ。
例えば、「やらなきゃいけないよね」、「やっといたほうがいいな」といった言い回しは普通に使ってしまいそうだけど、部下からすると曖昧だといえる。
命令口調になってしまうのがなんとなく気が引けるから、ついついこんな言い方をしてしまうが惑わせるくらいならはっきり「やってくれ」、「任せたぞ」と言い切るほうが良いだろう。
それから指示を出すときに意味が広い形容詞を使うのもNGだ。
例えば、「面白い」という単語は、愉快だという意味もあれば興味深いといった意味でも使われる。
こうした単語はできるだけ使わないほうが良い。
複数人をまとめるためには
マネージャーやリーダーの立場になると多くの場合、自分一人に対して複数人の部下を持つことになる。
そこで毎回一人ずつに指示を出していたらきりがないため、当然まとめて指示を伝える。
しかし、指導者として未熟だった頃の私では全員が同じ行動をするように伝えることはできなかったのだ。
例えば5人の部下がいたときは、そのうちの1人か2人が少しずれた行動をしてしまう。
これを解決するには、単に仕事内容を伝えるだけでなく、その目的を具体的に教える必要があったのだ。
目的の理解さえしっかりとしていれば、全員が同じ方向を向いて仕事をしてくれる。
仮にやり方がずれたとしても、目的に合った仕事をしてくれるので大きなミスにはつながらないのだ。
自分の若手時代を思い出せ
最後にこれから後輩を指導する立場になる人に向けてメンタル的なアドバイスをしておく。
部下の指導がうまく言ってないと思ったときには、自分の若手時代を思い出してみるのだ。
どんな教え方をしてほしかったのか、どんな仕事を任せてほしかったのか、過去の自分と照らし合わせてみると良いだろう。
間違ってもすべてを部下のせいにしてはいけない。
部下の過ちはあなたの過ちでもあるのだから。